バフェットに見る、早くからビジネスセンスを磨く効果


世界最大の投資持株会社「バークシャーハサウェイ」の筆頭株主、CEO兼会長。財務諸表などを吟味して割安な株を購入、長期保有して大きな利益を狙うバリュー投資の第一人者で彼が本拠地としている米中部ネブラスカ州の都市にちなんで「オマハの賢人」と呼ばれる。700億ドル以上の資産を持ち、常に世界の大富豪ランキングでトップクラスにいる人。

ウォーレンバフェット。1930年生まれの彼が最初にお金を稼ぎ始めたのは6歳のときだったという。当時祖父が営んでいた食料品店からコーラやチューインガムを仕入れて近所の家を訪問販売していた。祖父の店で買えば仕入れは小売価格より安くなるだろうし、ちょうど喉が渇いたときに家までコーラを届けてくれるのなら多少高くでもお客さんは買うかもしれない。きちんと利益が確保できるビジネスであったのは容易に想像ができる。

11歳のときに彼はそれまでに貯めたお金120ドル(現在価値で約50万円)を元手にはじめての株式投資をおこなった。バフェットの父親は証券会社を経営しており、父が勧めていたシティサービスという会社の株を姉と一緒に1株38ドルで3株買った。その株は一旦27ドルまで下がったが何とか40ドルまで上がったところで売却して利確した。いわゆる「やれやれ売り」の気持ちだったのだろう。ところがその後シティサービスの株は200ドルまで上昇したという。その経験が大きな教訓になっているのだろう、といういうことはその後の彼の投資手法から垣間見れる。

彼は従来のコーラ、ガムの転売から、ゴルフのロストボールの回収と転売、自作の競馬の予想表を売るというビジネスを行うかたわら、新聞配達のアルバイトに精を出して初期の資産を蓄積していった。効率良くお金を貯めるために彼がやっていたのは稼ぐことだけではない。13歳のときにははじめて確定申告をしたという。新聞配達のために必要な自転車や腕時計などを経費として計上して申告、節税を実行している。15歳のとき、そのころ2,000ドル以上貯まっていた資金のうち1,200ドルを投じてオマハ付近に40エーカーの農地を購入。その土地を小作人に貸し出し、そこで作った作物を売って得た利益を折半するという契約を結ぶ。17歳のとき、当時住んでいたワシントンDCで友人たちと一緒に中古のピンボール台を1台25ドルで購入してそれを理容店に置くというビジネスをおこなった。これが当たり、最終的には週50ドルの利益を叩き出すまでになり、最後はその事業を1,200ドルで売却した。

コーラの販売は小売による物販、ゴルフボールの転売はリサイクル販売、競馬の予想表は情報販売、新聞配達は労働収入、農地は不動産賃貸、ピンボール台はリース業といったところだろうか。こうして様々な事業を幼少の頃よりどんどん展開していけたのはバフェット氏が持って生まれたセンスもあるだろうが、個別の事業自体はそれほど複雑なものではない。成人前の人間でも充分に取り組めるものである。幼少時代のバフェット氏もこれだけいろいろな商売に挑戦してきたからにはおそらく数多くの失敗をしてきたに違いない。(うまく行っていればずっとそれを続けていれば良いのである。。)重要なのは需要を見つけてモノやサービスを提供し、対価を得るというビジネスの方程式に当てはめて考える、そしてそれを実行し、検証を繰り返す習慣を身につけることではないだろうか。

受け取る対価がかけた労力やコストより大きければ成功であるし、小さければ失敗だ。何が良くて成功したのか?はたまた失敗の原因は何だったのか?こうしたことを把握して、次のビジネスに反映させる。それを早いうちから実践してきたことは彼が一代で日本換算で7兆円以上の資産を築いたことと無縁であるはずはないだろう。もちろん、時代とタイミングを的確に利用したことや資産はあるレベル以上になると加速度を上げて殖える要素を鑑みれば、彼の真似をしただけで同じようなパフォーマンスを記録するというわけにもゆくまい。しかし、その千分の一でも70億円、あるいは万分の一でも7億円だ。ビジネスへの早めの取り組みでそれぐらいの見通しを立てるのは荒唐無稽な話ではないように思える。

それに加えて属地主義とか既得権益とか、そういうものを早いうちに学べたらどうかと思う。今後も資本主義の世の中が続くのならそれは人生において大きな部分を占めるのだから。


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