投資家が犯す不合理な判断「行動ファイナンス」を克服する


質問1:以下のAとBのうち、あなたならどちらを選びますか?

A.100万円をタダでもらう
B.コインを投げて表が出たら200万円もらえるが裏が出たらゼロ、という賭けをする

質問2:あなたに100万円借金がある場合以下のAとBの内どちらを選びますか?

A.そのまま借金を背負う
B.コインを投げて表が出たら借金を帳消しになるが裏が出たら借金が200万円になる、という賭けをする

この質問で統計を取ると、質問1ではほとんどの人がAと回答し、質問2では逆にほとんどの人が賭けをするBを選択をするそうである。

この統計から見えるように人は自分が±0以上の状態にあるときはリスクを取りたがらず少しでも確実に利益を積み上げる判断をする傾向にあり、損失を抱えているときはリスクを取って賭けに出がちであるらしい。僅かなプラスで利確をする一方で損失が大きくなっているときはレバレッジを上げたり、だんだん大きな金額で何度もナンピンを入れたり、損切りラインをどんどん切り下げたりして泥沼にはまってゆく。株やFXをやったことのある人なら身にに覚えがあるのではないだろうか?本当にやるべきは損失を最小限に抑えて利益をできるだけ伸ばしてゆくことなのについつい逆のことをやってしまう。。

 

 

また人は利益獲得による喜びよりも損失を被る悲しみの方がより大きいのでついついこういう行動を採ってしまいがちになるという。人はプライドを保つために後悔を恐れる傾向にあるという。投資において最大の後悔は銘柄や対象選びに失敗した事実を受け入れることだろう。損失が確定するのはエグジットのときなのでそれを先延ばしにすればプライドを維持することができる。そうしているうちに損失が広がってしまうことはよくある。よしんば自分の保有銘柄が回復して若干の利益を確定できたところでそれまでに失った時間が機会損失となる。長いこと塩漬けにしているよりもさっさと損切りして別の有望な銘柄に乗り換えた方が良い結果が出たかもしれない。

「FXでは9割が負け組で勝っているのはわずか1割」というようなことが通説として語られるように投資やトレーディングを始めるとほとんどの人が損失を被るのはこうした普通の人間が持っている心理的要素の影響が大きい。これが「行動ファイナンス」という理論だ。冒頭の質問に対して素で逆の回答ができる人は勝てるのだろうがそれはごくごく少数、平たく言えば相当の変わり者と言っても差し支えないだろう。では普通の感覚を持った人が投資で利益を上げるにはどうしたら良いか?自然な行動と逆のことができるように努力するというのもひとつの手かもしれないが自分の中身を入れ替えるのは容易なことではあるまい。

 

本来人間に備わっている心理的要素により不合理な判断を排除するためには「システムに乗せる」ことと「第三者に任せる」という方法がある。システムに乗せるというのは自分の感情とは切り離してルールに従って淡々と投資してゆくことである。例えばドルコスト平均法は投資のシステム化の古典的な手法である。投資対象の価格は日々上がったり下がったり変動するが毎月金額を決めて機械的にそれに投資し続ける。そうすることで高値も安値もまんべんなく拾ってゆくことになり買い値を平均化することができるのだ。第三者に任せるというのは信頼のできる助言者(アドバイザー)に運用を一任するということである。

例えば上記のように自分とは別の誰かが損失が広がっているにもかかわらずレバレッジを大きくしてナンピンを入れたり、損切りラインを繰り返し下げたりするのを傍から見ればそれが不合理なことであるのはすぐに気づくだろう。自分の資金を自分で運用しているから冷静な判断ができない。だからその部分は他人の資金を預かってただ良好なパフォーマンスを叩き出すことに集中をしている運用の専門家に任せるのである。毎月少額の資金を積み立て世界の様々な投資対象のポートフォリオに投資し、プロによる代行運用を利用できる長期積立ファンドは「システムにのせる」と「第三者に任せる」の両方の機能が備わっている商品だと言える。

 


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