2023年6月13、14日のFOMC(連邦公開市場委員会)において米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は10会合連続で行ってきた利上げを見送った。翌6月15日にECB(欧州中央銀行)が0.25%の利上げを敢行。翌々6月16日の日銀金融政策決定会合でマイナス金利と金融緩和政策の維持が決定された。

現在、
米ドル金利:5.25%
欧ユーロ金利:4.00%

に対して、

日本円:-0.1%

となっている。

2023年6月円安の加速

これにより、再び円安が加速。昨日6月27日時点でのドル円レートはUSD1=JPY144近辺で推移している。これを受け、財務省は円買いの為替介入を示唆し、財務大臣も行き過ぎた円安に対する懸念を表明した。

ドル売り円買いの介入は昨年9月、1ドル145円に達したタイミングで行われた。今回も同様の水準で介入してくる可能性は高い。その前に口先介入をしている段階だろうがあまり効果はないようだ。普段我々日本人の多くは円安をドル円のレートで感じ取っているが、今の日本円はすべての主要通貨に対して下落(暴落)している。

1ユーロ157円、1ポンド183円というのもかなり懐かしいレベルの数字だし、スイスフランに至っては2015年スイス国立銀行がそれまで設定していた1ユーロ=1.20スイスフランという為替レートの上限を突然撤廃すると発表し、一瞬で40%以上の歴史的暴騰を記録したスイスフランショック時の最高地点であるCHF1=JPY158をも超えて、現在は1スイスフラン160円台という見たことのない水準で推移している。

一旦踊り場に立った形のアメリカだが、好調な雇用状況や好調な消費により再びインフレ懸念が高まっており、次回2023年7月のFOMCでまた利上げに踏み切るのではないかという観測も出てきた。そうなれば円安はますます進行するだろう。

ちなみに昨年は9月下旬、1ドル145円を下回ったときに2度円買い介入をおこない一旦140円台まで回復した、しかしその後10月には150円台まで円安が進んだ。そこでまた2度の円買い介入のあと、さらにイールドカーブ・コントロールの長期金利誘導目標許容変動幅の拡大をおこなったことにより円安傾向に歯止めがかかり、今年の初めには1ドル120円台半ばまで上昇したのだった。

35年前との環境の違い

さて今回の日本円の下落はどこまでゆくのか?

150円〜160円となると1980年代後半のバブル経済の時代と同じぐらいの水準に達する。その頃の日本は高度経済成長を終えながらも安定成長でGDPで1位のアメリカにどんどん迫ってゆく段階で日本人の平均年齢は30台の半ばだった。それに対して現在はGDPランキングで世界第3位ではあるものの、1位アメリカには約4倍、2位の中国にも約3倍の水を空けられている状態。そして何より少子高齢化の進行で現在日本人の平均年齢は48歳を超えている。

 

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