6,000万人。

2030年に日本国政府が目指している年間の外国人観光客数(インバウンド)の目標値である。それまで年間数百万人だった訪日外国人数は2013年に1,036万人と大台を突破してからは毎年300〜500万人というペースで増え続け2018年は3,119万人となった。

外国人旅客数の増加

2019年は3,500万人程度、東京オリンピックが開催される2020年には4,000万人に手が届くと予想されている。8年で4倍増。驚異的な伸びである。この原因にはいくつかの要素があるが大きく以下が挙げられる。

1.外国人訪日ビザ要件の緩和
2.中国、アジアなど近隣諸国における可処分所得の増加
3.LCC(格安航空会社)の増加

日本人にはなかなかわかりにくいがかつて日本は外国人にとってあまり来やすい国ではなかった。特に新興国の人にとってビザ取得の条件が厳しかったからである。ところが2013年頃から政府の方針でそれを継続的に緩和している。

最近のビザ緩和
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000110948.pdf
(出展:外務省)

2006年から2016年の間でインド、フィリピン、ベトナム、インドネシアでは一人あたりのGDPは2倍以上、タイやマレーシアでも1.5倍ぐらいになっている。余暇に費やせる余裕のある人がこれらの国に増えているのは明らかだ。更に東京-大阪の新幹線往復運賃程度でアジアから日本へのフライトを実現したLCCは2016〜2017年には毎年3割弱増便しており、2019〜2020年にも2割/年程度増えると見込まれている。LCC各社がパイロットの確保に苦労するほどに。。これだけの条件が揃えば今の状況はある意味当然の帰結。

宿泊施設不足の原因-民泊新法

こうなると想像に難くないのがホテル・旅館などの宿泊施設の不足である。実は昨年前半まで宿泊施設の不足は今ほど深刻ではなかった。「民泊」が供給不足を埋めていたからである。しかし2018年6月15日に住宅宿泊事業法(民泊新法)ができ、それまで野放し状態であった民泊物件が届出制になったのと同時に特区以外の民泊物件は最大180日という営業日数制限ができた。

これにより民泊のマッチングサイトAirbnbでは日本全国で約6万室あった物件のうち新法のもとで違法民泊となったものを削除した結果、1.2万室程度まで激減した。宿泊施設の増加が必要なときに民泊新法の発効により全国で一気に5万室も減少してしまったのである。当然、現在既存のホテルの需給は逼迫。東京や大阪の宿泊施設の稼働率は約80%、京都では市内の主要ホテルでは90%に達している。

旅館業許可の規制緩和

一方で旅館業法や建築基準法の規制緩和で旅館・ホテル営業や簡易宿所営業の許可が取得しやすくなった。つまり政府には宿泊施設を増やしたいが、それを自分の目が行き届かない民泊ではなく行政的に管理管理可能な旅館業許可施設にとして増やしたいという意図があると思われる。ここに資本の少ない一般投資家でも比較的簡単に宿泊施設を所有して旅館業に乗り出すことのできる大きなチャンスが生まれた。

具体的には古民家や町家と呼ばれる中古の戸建住宅を旅館業許可の基準に合うような形でリノベーションして一棟貸し切りの旅館として開業する道が開けたのである。物件を購入して賃貸に出すのと宿泊施設として営業するのとでは最終的な利回りで1.5倍から2倍の差が出てくる。これは民泊新法施工前にマンションや戸建物件を賃貸し、それを宿泊施設としてAirbnbに掲載して収益を得ていた投資家が続出したことからも伺える。

従来の多室タイプのホテルや旅館は開業の準備に1年〜2年かかっていたので土地取得や計画、建設後回収が始まるまでの期間を持ちこたえられるだけの資本力が必要であったため、個人投資家にはなかなか手に届きにくいビジネスだった。しかし規制緩和のおかげで可能になった戸建住宅改修による宿泊施設開発では工事から許可申請を含めても半年ぐらいで開業が可能になっている。

また場所にもよるが中古の戸建住宅は2,000万円程度から取得できるし、内装工事や許可取得にかかる費用を含めても3,000〜5,000万円の投資で開業できる。これなら個人投資家も充分に参入可能だ。

古民家・町家宿泊施設物件のお問い合わせ

https://www.borderless-investment.com/hotels/


0
2011年の発行開始以来毎週配信されているBorderless Group代表玉利将彦のメールマガジン

メール講座【国境なき投資戦略】

* 入力必須