新型コロナウィルス「COVID-19」の最初の発症者が武漢で確認されたのが2019年12月8日。

その後情報統制もあり、時事通信など主要なニュースメディアで新型肺炎について報道されたのが12月31日。

最初の死者の報道は2020年1月20日。

1月25日の中国旧正月にともなう人の大移動による感染拡大が心配され、1月23日には感染源とされる武漢他、湖北省内の都市が封鎖。

新型コロナウィルス「COVID-19」発生から3ヶ月

日本国内でのマスク不足や高額転売の話題が持ち上がったのが1月末。

3,711人の乗客・乗員のうち700人以上が感染したクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」の報道が最初に出たのが2月2日。

2月中旬からは韓国やイタリア、イランなど中国以外での流行が深刻さを増し、2月末にはナイジェリアやブラジルなどでも感染者が出て南極以外のすべての大陸で感染が確認された。

2020年3月3日の時点では感染者は世界で約8万8,000人、感染症による死亡者は約3,000人である。発生から約3ヶ月、一般的に知られるようになってから約2ヶ月、それ以前と以後で我々の生活に大きな変化があった。

新型コロナウィルス「COVID-19」の相対的特徴

新型コロナウィルスの致死率は現時点で3.4%程度。発生直後からだいたい2%台後半〜3%台前半で推移していたので今後もあまり大きく変わることはないだろう。100人の感染者のうち不幸にして亡くなるのは3、4人。100人のうち96人〜97人は死なない。

2003年に流行したコロナウィルスによる伝染病SARS(SARS-CoV)は感染者数8,098人、死者は774人で致死率9.5%だった。2012年に発生したコロナウィルスによる伝染病MERAS(MERS-CoV)は感染者数2,494人、死者は858人だったので致死率34.4%。つまり今回の「COVID-19」は感染力はSARSやMERSと比較して圧倒的に強いが致死率はかなり低いことになる。

メディアによる報道の受け止め方

最近ニュースで「軽症や無症状の感染者」というのもよく目にし、万一感染したとしても絶望的になるレベルではない。もちろん免疫力の弱い人は重症化して命の危険もあるだろうから一概に言えないし、無症状の感染者が自覚なしに動き回り人にうつす可能性があるのは厄介である。テレビ、新聞などの報道では一般大衆の注目を浴びるために感染者や死者の絶対数の増加を強調して必要以上に危機感を煽る傾向があるのには時おり眉を顰めたくなるが、それが多くの人に用心のためにマスクを付けさせたり、手洗いをする気にさせるのなら少なからずの効用があるのも認める必要があるだろう。

(少し脱線するが死者の絶対数で言えば世界の自殺者は年間約80万人、事故や殺人などの他殺は年間50万人、マラリアやデング熱など蚊が原因の死者は年間約70万人、心臓病など循環器の病気で亡くなる人は年間1,700万人もいる)

しかしやはり個人レベルではメディアやその関係者は注目を集めることに効果のある情報だけを切り取って全面に押し出す傾向があるので、そういうニュースは話半分ぐらいに受け取っておいて残りは自分でデータを集めて客観的な判断をするのが重要である。

2020年2月第4週の世界市場の暴落と背後の分析

そのコロナウィルスの影響と言われているが先週の株式市場は実によく下がった。日経平均は先々週(2月21日)終値23,386.74から先週(2月28日)終値21,412.96、1週間で1,973.78の下落(約-9%)ニューヨークダウは28,992から25,409へ1週間で3,583の下落(約-12.5%)ドイツDAXは13,579から11,890へ1週間で1,689の下落(約-12.5%)オーストラリアASXは7,230から6,512へ1週間で718の下落(約-10%)連日「史上最大の下げ幅」とか「1週間の下落率はリーマンショック以来」というような言葉が踊っていた。

ちなみに週明け3月2日のニューヨークダウの上げ幅1,293ドルは過去最大とのこと。この過去最大という言い方も注目を集めるのに便利な言葉なのだろう。AIやらアルゴリズムやらを駆使した取引が増えてきた最近は上昇、下落のどちらら一方に激しく動くとさらに加速してそのスケールは大きくなりがちだ。以前はあまり考えられなかったが、日経平均でもダウでも1日4桁の動きは今後もっと普通に起こるようになってゆく気がする。

先週は為替や商品の方にも大きな動きがあった。ドル円は先々週USD1=JPY112程度だったのが先週一気に円高ドル安が進み現在はUSD1=108ぐらいで推移している。一方で12月から順調に価格が上昇していた金(ゴールド)は先々週1オンス1,644ドルだったが、先週末は1580ドル台まで急落した。

これは一見違和感のある動きである。日本円やゴールド、日本やアメリカの国債などはリスク回避銘柄で株価が下がると普通は上昇するものである。ところが今回、日本円は急騰したがゴールドは逆に急落している。なぜこんなことが起こったのかにもきちんと理由がある。株価があまりに
急激に下落したために大口の投資家の信用取引で追証(マージン・コール)が発生し、充分に利が乗っていゴールドを売却・現金化してその資金を調達する動きにつながったからだ。

こうしたことは「取組のデータ」から読み取れる。取り組みのデータは大口の投資家の売りと買いのポジション(手口)を集計したもので毎週誰でもネットからダウンロードして入手することができる。市場に大きな影響を与える可能性のある機関投資家など大口の投資家は自分のポジションを報告しなければならないと規定されており、こうした資料が作られるのだ。しかしこのデータは膨大で過去の推移とも照合して分析する必要もあり、とても自分ではやっていられない。なので、相場に関してより正確なデータを得るためには毎週自分の代わりにこの資料をまとめて分析してくれるサービスを利用する必要がある。

僕が個人的に使っているのは以下である。
http://zztop.xsrv.jp/tcollege.html

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