カナダは人口約3,600万人の国。ロシアに次いで世界第二位の陸地面積を持つがそのほとんどが寒冷地のために人が居住しにくく人口のほとんどは米国に近いカナダ南部の数都市に集中している。首都のオタワは小規模な行政都市だが、同じオンタリオ州にあるトロントがカナダ最大の都市で590万人の都市圏人口を擁する。

トロントは北米でもニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴに次いで4番目の大都市である。
経済規模、人口ともに第2の規模を持つモントリオールは都市圏人口380万人、カナダのフランス語圏ケベック州の都市。

次に大きな210万人の都市圏を形成するのは西海岸ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーである。かつて移民を積極的に受け入れてきたオーストラリアやトランプ大統領就任以降のアメリカが移民制限に方向に動いていたり、ヨーロッパでも移民・難民が問題視され右派勢力が勢力を伸ばしている中でカナダはいまだに移民に対して大きく門戸を開いており年に30万人程度の移民を受け入れている。

カナダの広大な国土には膨大な資源が眠っており世界でも珍しい資源の純輸出国。逆を言えばそれだけでも充分にやってゆけるが、人口が少なすぎて内需が小さく、どんどん海外に向けてビジネスを展開してゆかなければならないということでもある。それを推し進めるためにも世界のいろいろなところから移民を受け入れるのはカナダの抱える問題を一気に解決する力を持っているのである。そしてカナダは前出のように移民が居住する都市が限られている。そのためカナダの都市は人口は安定して増え続けることになる。当然カナダの都市の不動産価格は上昇する圧力を受け続けることになる。

2017年のカナダの主要都市の不動産価格の中央値(※)は以下の通りである。

バンクーバー:CAD64万(約5,600万円)
トロント:CAD62.4万(約5,500万円)
モントリオール:CAD26万(約2,300万円)

※中央値はすべての値の真ん中の数字。極端に高い値、極端に低い値に引っ張られがちな平均値より実体を表すのに相応しい

トップは三大都市圏の中ではもっとも規模の小さなバンクーバー。
ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなどと同じ北米西海岸の都市で気候も良く、特に中国人をはじめとするアジア系の住民が多い。1997年の香港の中国返還の前には政治的に危機感を持った香港の富裕層がカナダの永住権を取得して数多くバンクーバーに移住したという歴史もあり、移民の多くを占めるアジア系に住みやすい。それほど広くないバンクーバーに多くを占めるアジア系移民が集中することになり不動産価格を押し上げたという側面がある。

バンクーバーとほぼ同じ水準にある東部のトロントとモントリオールの物件価格には大きな差がある。これは間違いなくモントリオールがフランス語圏だからだろう。移民には英語は話せてもフランス語のわからない人は多い。移住先としてモントリオールを選ぶ人は限られているのだ。

カナダ不動産の取得コストは以下の通りである。

【カナダ(Canada)】

1.物件購入にかかる費用

[法務費用]
物件の市場価格によりCAD500~CAD2,000

[消費税]
バンクーバー:5%
トロント:7%

[不動産譲渡税]
バンクーバー:CAD20万以下の部分の1%+CAD20万~CAD200万部分の2%+CAD200万以上の部分の3%の累進課税
トロント:約2%

[外国人住宅購入税]
15%

[その他費用]
登記手数料、検査費用、評価費用、公証費用

2.物件保有にかかる費用

[物件管理費]
CAD0.3~CAD1/sqf/月

[固定資産税/土地税]
バンクーバー:0.3%~0.5%
トロント:0.7%~1%

[賃貸管理費]
賃貸仲介費用:1ヶ月分の家賃
代行管理費用:家賃の7%/月

[保険]
CAD200~CAD250/年


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