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2021年4月5日、日本銀行は中央銀行デジタル通貨(CBDC=Central Bank Digital Currency)の実証実験を開始した。デジタル円とでも呼べば良いのだろうか、その日本のCBDCの実証実験は以下の三段階に分けて行われることになっている。

第一段階:CBDCの発行、送金、環収等の基本機能についての検証

第二段階:保有金額に上限を設定したり、通信障害などのトラブル発生時にも問題なく利用できるかなどを検証

第三段階:限定された一部の法人や個人が実際に使用する実験

今回開始されたのは第一段階で約一年間を目処に実験を実施する予定だ。

デジタル通貨のカテゴリー

ちなみに現時点で日銀はCBDCの発行は否定しており、この実験は将来CBDCの発行が必要となった場合にすぐに実行に移せるような準備の位置づけである。日本以外でもCBDCの導入に動いている国は複数ある。2020年には世界に先駆けて、中米カリブ海のバハマのバハマ中央銀行がサンド・ダラー、カンボジア国立銀行がバコンというCBDCの発行と国内での流通に踏み切っている。中国のデジタル人民元は昨年中に国内の数カ所で実際に使う実験(日本の実証実験で言うことろの第三段階)を完了した他、欧州中央銀行(ECB)のデジタルユーロ、スウェーデンのeクローナなどが2021年中に発行の是非を判断するという。

「現金(紙幣・硬貨等ではなく)デジタル化された通貨的な価値のあるもの」というのがデジタル通貨の定義であるらしい。

デジタル通貨には以下の三種類がある。

・電子マネー
・暗号通貨(仮想通貨)
・CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)

電子マネー

時系列でいうと、最も早く出現したのは電子マネー。

日本で言えばSuicaやPASMO、WAONなど予め現金をカードにチャージしておいて交通機関や買い物に使えるもの、あるいは銀行口座と紐付いて消費と同時に口座から引き落とされるデビットカードや先にお金を借りる形で消費して後から現金を返済するクレジットカードがそれに当たる。現金を使わずにカードやスマホで決済するもので、ほとんどの人は使った経験があるデジタル通貨が電子マネーだ。ダイナースクラブが世界で最初のクレジットカードを発行したのは1950年、Suicaの運用開始は2001年である。

暗号通貨

次に世に現れたデジタル通貨はビットコインやイーサリアムなどの暗号通貨。草分けとなったビットコインがはじめて発行されたのは2009年だ。暗号通貨は国家以外の発行体が発行している無国籍の通貨という点で電子マネーやCBDCと大きく異なる。暗号通貨は改ざんの極めて難しいブロックチェーンという技術で信頼性が担保されている。特にビットコインは世界中の多くの人が価値を認めており2021年4月現在では1ビットコインあたり約USD60,000という価格で取引されている。一方通貨としては日常的に買い物などに利用できる場所は少なく、使う場合は一旦法定通貨に換金するのが一般的だ。誰もが価値を認める無国籍の資産という意味では金に近いイメージで、デジタル・ゴールドと呼ぶ向きもある。

CBDC(中央銀行デジタル通貨)が流通する世界

そして今、デジタル法定通貨であるCBDCの発行や実験が盛んに行われているということになる。もしデジタル通貨が実用化されて物理的な形を持った「お金」が使命を終えれば、ある意味物々交換の時代に貨幣を介した交換が生まれたとき以来の大きな変化かもしれない。(実際はしばらく紙幣や貨幣も併用されると思うが)

CBDCが普通になった世界はどんなだろうか?使える場所が限られているSuicaなどの電子マネーはCBDCと併存する意味はなくなるだろう。口座にお金がなくても先に買い物のできるクレジットカードぐらいは残るだろうか。

送金・支払いなどのトランザクションが画期的に速くなるのは間違いないだろう。

今回いろいろ話題に上った給付金も国から直接個々人のスマホに届けられるという、こうした危急の資金が素早く手元に届くのはとても助かる。

わざわざ銀行に行って手続きする手間や時間、費用などが画期的に削減される、そもそも保管のために預金をする必要もなくなる。そうなったら銀行にはどんな仕事が残るのだろう。

お金の流れはすべて記録されるだろうから、脱税やマネーロンダリングなどの犯罪も根絶できるのだろうか?

同様に出入金のデータをすぐにまとめられるのであれば税金の申告は簡単になるかもしれない。

逆に家族に内緒の出費などしにくくなるのかも。

お祝いとか子供の小遣いやお年玉なんかも手渡しではなく、スマホ間で送るようになるのだろうか。

なんだか情緒に欠けるな。。

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