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クレジットカードを使ってマイルを貯める。それは日常の消費活動をもって将来の旅費を減らす、ひいてはそうして捻出した資金を投資に回せるという意味で資産運用の一部だと言っても過言ではない。

生活に必要な食品・日用品から学費や自分の趣味にかかる出費から、仕事に必要なパソコン・プリンタなどのOA機器、移動や出張にかかる交通費、宿泊費など私用公用で消費ベースが大きければ効果も比例して増大する。例えば年間400万円の消費をマイレージに換えるとAsia Mile(アジアマイル)でざっくり4万マイルぐらい貯めることが可能だが、これで日本と香港を2往復することができる。

クレジットカードでマイレージを貯める

逆を言えば、その部分を熟慮することなく消費を続けるのは機会損失を垂れ流すことにほかならない。一方で一旦周到に準備をすればあとは適切にクレジットカードで支払いをしてゆくだけなのでそれほど手間もかからない。数年に一度ぐらい見直しをすれば完璧とはゆかなくても、そこそこ良い資金捻出ができるはずだ。

個人的にその見直しのタイミングが来た。

今僕がメインで使っているクレジットカードは以下の通りだ。

American Express Cathay Pacific Elite Credit Card(アメックスキャセイパシフィックエリートカード)

 

 

 

 

 

Cathay Pacific MUFJ ゴールドマスターカード

 

 

 

 

 

香港が活動拠点なのでフラッグキャリアであるキャセイパシフィック航空で使えるアジアマイルを貯めることのできるカードを利用している。

アメックスキャセイパシフィックエリートカードは香港のAMEX Internationalで発行されたクレジットカードで香港で使うときにはHKD6(約87円※)の利用で1マイル、外貨建てで決済したときはHKD6につき1.5マイルが還元される。(※HKD1=JPY14.5 2021年12月時点)

Cathay Pacific MUFJ ゴールドマスターカードは日本の三菱UFJニコスが発行するクレジットカードで日本国内での100円の消費に1マイル付いてくるが外貨建ての決済では100円分につき1.5マイルの還元がある。

この2枚のカードを比較するとマイル還元率という点でアメックスキャセイパシフィックエリートカードの方が若干有利だ。

ちなみに外貨建てで決済するというのは簡単に言えば発行国以外の国で使うことだ。すると、日本と香港を往復している僕の場合「香港での支払いの際に日本で発行されたMUFJゴールドマスターカードを使えば日本円換算で100円分の消費につき1.5マイルが還元されることになるのでよりお得? であれば、日本にいるときは逆にアメックスエリートを使えば常に1.5倍のペースでマイルが貯まってゆくのでは?」と即座に考えてしまうところ、、

だが、世の中そんな安易で美味い話があるはずもない。よくよく調べてみるとMUFJゴールドマスターカードは「外貨のショッピングご利用代金を円貨へ換算するための事務手数料」なるものがあり、手数料率は2%(消費税税込みで2.16%)であるとのこと。さらに外貨から日本円に両替するときに100円あたり3円(3%)の外貨両替手数料が含まれているということが明らかになった。これは例えば仮に海外でUSD100の決済をMUFJゴールドマスターカードでおこなえば実際に支払う金額がUSD100X1.0216X1.03=USD105.22になるということだ。

毎回5.2%の金額を余計に支払って1.5倍のマイルが還元されるのは損か得かというのが次の問題であるが、繁忙期でなければキャセイパシフィックの東京-香港間のエコノミー料金は約HKD4,000、マイル特典を利用すれば20,000で入手できるのでこれを基に1マイルあたりの価値を計算してみると、

1マイル=HKD4,000÷20,000=HKD0.2

となる。

HKD0.2を米ドルに換算すると約USD0.026(※)だ。(※USD1=HKD7.8)

2021年12月現在のドル円レートは約USD1=JPY115なので1マイルは日本円換算で約USD0.026=JPY3の価値があることになる。海外でUSD100の買い物をすると実際にはUSD105.22の支払いをすることになり、この買い物で得られるマイルはUSD105.22X115÷100X1.5=181マイルということになる。日本で同額JPY11,500(=USD100)の買い物をして得られるマイルは115マイルなので、海外で買い物をした場合はUSD5.22を余計に支払って66マイル多くにもらうことになる。しかし獲得した66マイルの価値を米ドルに換算するとUSD0.026X66=USD1.71でUSD5.22には遠く及ばないので、例えマイルを1.5倍もらっても引き合わないことになる。

American Express Explorer Credit Card(アメックスエクスプローラーカード)

話を元に戻すと現地で発行されたカードは現地で使う方が良いということであり、アメックスエリートカードを香港でMUFJ ゴールドマスターカードを日本で使ってマイルを貯めていた。しかし2021年6月にアメックスエリートカードが廃止されて、新たに「American Express Explorer Credit Card(アメックスエクスプローラーカード)」が送られてきた。

 

 

 

 

 

そんな出来事が数年に一度の利用クレジットカード見直しのきっかけとなる。新たに届いたアメックスエクスプローラーカードは直接マイルが還元されるのではなく、多くのクレジットカードがそうであるようにポイント還元となっている。貯まったポイントは食事や旅行、パソコン、家電、スマホ、商品券などいろいろなものに換えることができるがアジアマイルにも変換することもできる。通常の支払いをアメックスエクスプローラーカードで行うとHKD1につき3ポイントが付く。そして15ポイントが1アジアマイルに変換できるというシステムだ。ということは1マイルの獲得コストは15ポイント÷3ポイント=HKD5となり、1マイル=HKD6のアメックスエリートカードよりもマイル還元率が改善されたことになる。一方で、消費すれば直接マイルが貯まっていたエリートカードに対して、エクスプローラーカードはポイントをマイルに変換するひと手間が増えたかたちになる。

基本的にこのままでも問題ないということがわかったが、この際他にマイル蓄積に良いクレジットカードがないかをチェック。すると香港では以下の2つが見つかった。

HSBC EveryMile Credit Card(HSBCエブリマイルクレジットカード)

https://www.hsbc.com.hk/credit-cards/products/everymile/#4

 

 

 

 

 

Standard Chartered Cathay Mastercard(スタンダードチャータードキャセイマスターカード)

https://www.sc.com/hk/credit-cards/cathay/

 

 

 

 

 

HSBCエブリマイルクレジットカードはアメックスエクスプローラーカード同様ポイント制であり、アジアマイルに変換するには手続きが必要。通常の支払いでは1%がReward Cashというポイントで還元される。1 Reward Cash=HKD100の消費が20マイルなので、1マイル=HKD5で還元率もアメックスエクスプローラーカードと同じ。ただこちらはVISAカードという特徴がある。最近アメックスが使える場所が次第に減ってきている現状の中では優位な点と言って良いかもしれない。年会費はHKD2,000だ。

スタンダードチャータードキャセイマスターカードはアメックスエリートカード同様、キャセイパシフィック航空と提携しているのでポイントの変換作業の必要はなく直接アジアマイルが貯まる仕組みだろう。マスターカードなので使用できる範囲の広さでアメックスより使い勝手は良いと思われる。ただ、マイルの還元もアメックスエリートカード同様HKD6=1マイルなので還元率はHSBCエブリマイルクレジットカードはアメックスエクスプローラーカードの方が高い。

あとそれぞれのカードで「キャセイパシフィックの航空券を買った場合はHKD3=1マイルになる」とか「提携先の交通機関や店舗で支払いはHKD2=1マイルになる」など細かい特典がそれぞれのカードにあるのでそれらをチェックして決めることになる。

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