Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.

 

日本と香港を往復した。日本も香港もまだ双方の国籍と相手国の居住権がない人は渡航が制限されているので行き来ができるだけでも幸運と言わざるを得ないのかもしれない。

9月8日に成田から日本に入国後、係員の誘導に従って空港内でPCR検査を受けることになった。機内で配布されて記入済みの問診票を提出して、検査機器を受け取りブースに入る。検査方法は唾液採取。検尿に使うようなプラスチック製の容器の中につばを吐き、検査員に渡して番号の書いた整理券をもらう。

日本の入国検疫

結果が出るまで、間を空けて配置された椅子に腰掛けて待つ。スナックなどの軽食やミネラルウォーターが無料で用意されている。整理番号がアナウンスされて結果が渡され、入国手続きをして荷物を受け取り到着ロビーに出る。着陸からの所要時間は2時間程度であろうか。日本ではこのPCR検査が陰性であっても空港から電車・バスなど公共交通機関を使って移動することができない。誰かに車などで迎えに来てもらう必要がある。

日本の自宅待機

そしてその日から14日間の自宅待機がはじまる。「きちんと自宅待機を守っているかどうか時々チェックの電話を入れます」と電話番号の登録を促されたが家電(いえでん)ではなく携帯電話の番号でも可だった。結局、14日間電話がかかってきた記録はなかったが、、

香港の入国検疫

待機を終えてさらに2週間日本で過ごして香港に戻った。

香港でも到着後に係員に誘導されて手続きと検査がある。巨大空港である香港国際空港にはメインの旅客ターミナルの他に離れ小島のような搭乗口のコンコースが2つある。そのうちの一つであるミッドフィールド・コンコースがそっくり検査会場になっている。地下鉄道でそこに移動してまずは全員GPS機能のついたリストバンドを装着される。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこれまた全員スマホに「居安抗疫(Stay Home Safe)」というアプリをインストールさせられ、個人情報を入力。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐさまリストバンド上のQRコードをアプリに読み込んでリンクさせる。”ガラケーなんすけど、、”みたいなボケを差し挟む余地なく問答無用で流れ作業の手続きが進んでゆく。

アプリの設定が完了したらPCR検査。香港も唾液を採取する方法でおこなうが、結果が出るまでの時間は日本と違って8時間ぐらいかかる。そのため夕方以前に到着した便であれば空港で待機してその日のうちに家や宿泊先へ行くことも可能だが、遅い時間の到着であればPCR検査後に一旦政府が借り上げているホテルに移送され一泊する。

部屋に入ったら電話で指示されるまで出てはいけない。ホテルのカードキーも一度しか使えないように設定されている。もしうっかり部屋を出てしまって締め出されたらHKD25,000(約35万円)の罰金が課される。翌日の正午ごろにチェックアウトの許可が出て帰宅できるようになる、もちろん陰性であればだ。

日本と違うのはここでは一旦地下鉄・バスなどの公共交通機関を使って移動しても良いというところだ。香港も日本と同じように14日間の自宅待機が義務付けられている。が、その管理は日本よりずっと厳格だ。GPSリストバンドに連動したアプリを通じて自分の位置情報が当局に筒抜けなので不正をする余地はない。

香港の自宅待機

家に戻るとまずやらなければならないのがアプリを起動して一分間部屋の隅から隅まで歩き回り、部屋の範囲を登録すること。それが今後14日間で自分が移動して良い範囲となる。もし位置情報がその範囲から出ていると電話確認が入るとのことだ。ずっとソファに座っていたりして一箇所にじっとしすぎているのもよくないらしい。

リストバンドを切って家に置いたまま出かけていることを疑われ、やはり電話確認が入るかもしれないからだ。どうしても外に出なければならない待機対象者が苦肉の策で自動掃除機のルンバにリストバンドをくくりつけて外での用事を済ませたという都市伝説も生まれている。むろん期間中にリストバンドを外したり、外出したりしたことが露見するとHKD25,000の罰金だ。

めったにあることではないので個人的には経験しておいても良いかなとは思うが、、こんな状態であれば渡航を取りやめるのが普通だろう。業務にしろ観光にしろ輸送にしろ、人々が移動することにより生まれるはずだったビジネスが壊滅的に減少するわけだ、と肌で感じた。

0
2011年の発行開始以来毎週配信されているBorderless Group代表玉利将彦のメールマガジン

メール講座【国境なき投資戦略】

* 入力必須