Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.


 
自分の不注意と言えばそれまでだが、まったくもって無駄な出費を続けていたものである。

有料TVチャンネルの利用料金:HKD21,888
iPadのパケット料金:HKD16,092
MS Office 365のサブスクリプション:HKD2,730

クレジットカードからの自動引落(Autopay)していた電信サービス他サブスクリプションの料金である。すでにサービスを利用していないのに解約手続きを忘れていて、これまで支払い続けていた。一番長いもので7年前にはもう使っていない状態だった。

サブスクリプションの恐怖

気づかなかった原因は様々。

あまり利用しておらず、利用明細すらめったにチェックしないクレジットカードからの自動引落だった・・

同じ電信会社(PCCW)で電話、FAX、インターネットのサービスを複数利用していたため一見どれがどの請求だかわからず、とうの昔に利用をやめたサービスにも金を払い続けていた・・

とっくに壊れた古いPCで利用してたMicrosoft Office 365の解約を忘れていた・・

合計HKD41,720。2021年1月現在のレートで換算すると日本円で約55万円になる。。勿体ないことだ。人間のだらしなさに容赦なく襲いかかるサブスクリプションの恐怖を思い知らされた。

しかしこれは誰にでも起こり得ること。もし思い当たるフシがあれば、ぜひ一度すべてのクレジットカードの明細をチェックして腑に落ちない引き落としを洗ってみることをお勧めする。

放置されている銀行口座・証券口座

銀行口座、証券口座、FX口座、オンラインウォレットの類もまた人間の忘却、そしてだらしなさへの大敵である。今の時代これらの口座を複数持っているのは普通である。逆にひとつの銀行口座で自分の資産をすべて管理しているという人がいたらぜひ出会ってみたい。

ちなみに自分がこれまで口座を持ったことのある金融機関を閉鎖済みのものを含めて思いつくままにあげるだけで、

[銀行]
ゆうちょ銀行、東京三菱UFJ銀行、シティバンク銀行、
多摩信用金庫、三井住友銀行、Westpac Bank、HSBC HK、
HSBC Singapore、HSBC China、Standard Chartered、
ICBC Asia、CITI Bank HK、Hang Seng Bank、中国銀行、
中国工商銀行、中国農業銀行、中国建設銀行、Santander Bank、Bangkok Bankなど

[証券会社]
野村證券、日興証券、リテラ・クレア証券、
マネックス証券、SBI証券、eTrade、Monex Boom証券、
KGI証券、FXDD、Titan FX、Firstade、Internaxxなど

[その他]
 Paypal、Payoneer、Kraken、Binance、Poloniexなど

僕の場合は”仕事柄”という側面もあるので普通よりかなり多い方だとは思う。口座を開設した理由はいろいろだ。

複数の銀行、証券会社の使い勝手や手数料などを比較したかった・・

「場所の分散」と「通貨の分散」の拠点としていろいろな国・地域の金融機関に口座を開設した・・

口座開設サポートサービス拡大のためにまず自分でトライした・・

すべての口座をアクティブに使っているかというとそうではない。むしろ多くの口座はまったく使っていないか数ヶ月〜1年に一度ぐらいしかアクセスしない状態で、毎月のようにアクセスしているのは二割程度である。そしてこれらの口座には金額の多寡はあれどそれぞれに資金を入れている(入っていた)めったに動かさない口座に入っている資金を合計するだけでもそこそこまとまった金額になる。

「場所の分散」と「通貨の分散」の功罪

このメルマガ発刊当初から標榜している「場所の分散」と「通貨の分散」は大事な概念である。これからもいつ何時どこに危機が訪れるかわからないので、特に若い世代には意識して実行してほしいことであるのは変わりがない。

一方である程度の年齢になると「継承のしやすさ」も意識して資産の集約や整理を考えるのも重要になってくる。例えば、今僕自身にもしものことがあった場合、家族が上記の金融機関からすべての資金を取り戻すのはまず不可能だ。

日本の金融機関なら面倒ではあるがそれなりの相続手続きをすれば問題ないだろう。しかし海外の資産を遺族が受け取るには「プロベート(Probate)」という現地国の裁判所を絡めた検認手続が必要となる。これには膨大な証明書類の用意し、必要な場合には公証を取り、外国語に翻訳し、現地の弁護士への手続き依頼が必要となる。事前準備の手間はもちろんだが、手続きに数ヶ月から年単位の時間がかかり、1件につき100万円単位の費用がかかる。

もちろん口座から取り戻す金額が手間と費用に引き合わないのであればあきらめた方が得策ということにもなりかねない。取り戻しを断念した資金はそのまま金融機関に滞留する。そしてもしかしたら数十年後にその国の法律により休眠口座内資金の有効活用として公益事業などに使われるのだろう。それはそれで悪くないのかもしれないが、やはり近いうちに自分で使った方が経済的にもベターである。

放置口座の整理

そんな事態に陥らないように過去に開設して資金を置いたまま長期間使っていないオフショア銀行とか、ヨーロッパの個別株を買うために開設して数回取引したあとほったらかしになっていた証券口座などを解約して資金をメインバンクに戻すことを昨年辺りから順次おこなっている。

海外の金融機関とのやり取りには電話をして英語で問い合わせや本人確認をおこなう場面も多々あり、ある程度面倒ではあるが流石にあちらもプロフェッショナルできちんと段取りを踏めばスムーズに手続きを完了、送金をおこなってくれる。回収した資金は家族との共同名義の口座に入れておいたり死亡保障のある貯蓄商品で運用しておけばひとまず安心だ。

これまで海外への分散をイケイケドンドンで進めてきた自分がこんなことを考えるようになったかと思うとある種感慨である。一方で今ここで一度立ち止まり遥か彼方で無駄に遊んでいる資金を回収し適切な数カ所に集約してゆくのはライフステージにおける必然であるとも感じている。

もし同様に世界のどこかに滞留していて回収に悩んでいる資金がある場合は以下よりメッセージをお寄せいただければ、もしかしたらアドバイスやサポートをさせていただくことが可能かもしれない。

https://ws.formzu.net/fgen/S19274410/

0
2011年の発行開始以来毎週配信されているBorderless Group代表玉利将彦のメールマガジン

メール講座【国境なき投資戦略】

* 入力必須